温室効果ガスを排出する化石燃料の使用が、地球温暖化の一因で、進行しています。そこで、クリーンエネルギー(再生可能エネルギー)への転換が求められます。
電気が使えない生活をしている人々が世界で約8億4000万人がいて、そのうちの約30億人は料理や暖房のために薪や炭、動物の排泄物などを燃やして生活しているため、それらが出す煙が深刻な健康被害をもたらしています。この「無電化地帯」解消も課題です。
太陽光、風力、地熱などの自然力を利用したクレーンエネルギーの研究開発が進んでいますが、従来の方法よりもコストがかかる面があるため、技術革新が必要です。
水力発電…水資源に恵まれた日本に適しているが、開発リスクの高さや環境への影響などの課題がある
風力発電…風のエネルギーを電気エネルギーに変換。夜間でも発電できるが、風がなければ発電できない。
地熱発電…水力発電と同じく火山帯に位置する日本に適したシステム。発電量は少ないが、電気の安定供給が可能。
太陽光発電…どこでも設置できるが、太陽が出ていないときには発電ができない。
バイオマス発電…動植物から生まれた未活用の廃棄物を燃料とする発電方法。廃棄物の収集や運搬、管理にコストがかかることが課題。
電気やガスが普及していないサハラ以南のアフリカでは、今も調理に木炭や石炭のコンロや焚き火が使われています。その過程で発生する有害な煙は、大気汚染の原因になっています。
African Clean Energy(アフリカン・クリーンエネルギー)社は、そうした地域にクリーンなコンロと持続可能なエネルギーを届けることを目指し、バイオマス燃料を利用した高効率のコンロを開発しました。
木くずや家畜の糞など再生可能な資源を燃やしてガスを燃焼させる仕組みなのですが、従来のコンロよりも煙の発生は抑えられ、燃料も少なくて済みます。燃料を確保するために費やす時間も不要になりますし、燃料用の木材の伐採による森林破壊を防ぐこともできます。さらに、ファンをまわすための電池は太陽光で充電できるもので、携帯電話の充電やLEDなのです電気の点灯にも使えるものなのです。
電子力発電や火力発電は、安全面や環境面で問題を抱えています。
それにくらべて、太陽光発電は、温室効果ガス、廃棄物、排水、排気が発生せず、騒音や振動もありません。
ただし、太陽光発電所は休耕地や山林を切り開いた場所につくられることが多いのですが、人工的なパネルや鉄パイプの足場は山や森などの自然とそぐわず、景観が損なわれるという声があります。
そんな問題を解決したのは、アメリカのステラ社が販売した屋根材一体型太陽電池「ソーラールーフ」です。
屋根につけるタイプで、太陽に対しては透明なのですが、斜めからは不透明に見え、従来の屋根材にひけをとらない外観です。