冬に雪が多い日本海側、一年中雨が少なく晴れの日が多い瀬戸内海、夏に雨が多い太平洋側と、三つの気候に分けられます。中国地方は北部と南部に分けられ、中国南部と四国北部を合わせて瀬戸内地方とよぶこともあります。
知っておきたいポイント
〈フルーツ作りなど気候を生かした農業〉
瀬戸内地域は雨が少なくあたたかい気候を生かして、フルーツ作りがさかんです。小豆島ではオリーブが育てられ、実を塩づけにしたり、油の原料にしたりしています。
〈海によってさまざまな漁業〉
日本海側はカニやブリが良く知られ、境港が有名です。瀬戸内海はカキや真珠、タイなどの養殖漁業が特徴。太平洋側はカツオの一本釣りが知られています。
〈海沿いに広がる瀬戸内工業地域〉
岡山、広島、山口、香川、愛媛の5県にまたがる瀬戸内工業地域は、石油化学工業の多さが特徴。倉敷市水島地区の石油化学コンビナートがとくに有名です。
〈瀬戸内海は古くから大切な海上交通ルート〉
波がおだやかで、なにかあったときにすぐ立ち寄れる島が多い瀬戸内海は、船にとってとても通行しやすい海でした。さらに、長く日本の中心だった京都や大阪へもつながっていて、昔から多くの船が行き来していました。
〈中国山地と四国山地が南北をさえぎる〉
瀬戸内海は中国・四国地方の南北の行き来にも役立ちました。一方で内陸部の山地はとても険しく、山を越えての行き来は大変でした。まず鉄道ができて便利になり、さらに高速道路でさらに便利になりましたが、反対に鉄道はあまり使われなくなりました。高速道路で便利になった南北交通。中国北部や四国南部から広島や大阪などに向かうバスも多く出ています。一方で、大都市に住んでもすぐに地元に帰れるようになったので、中国北部や四国南部のさらなる過疎化につながっています。