シンガポール

正式名称 シンガポール共和国

首都   シンガポール

面積   720平方キロメートル(東京都23区と同じくらい)

人口   569万人(2020)

主言語  マレー語、英語、中国語、タミール語

 

ひとつの都市がひとつの国になっている「都市国家」です。とても小さな国で、どこへ行くにも車で1時間もかかりません。船の行き来に便利な場所があり、世界有数の港町として発展しました。今では工業も盛んです。国民は豊かな生活をしていて、町も美しく整備されています。

 

・中国系が多い他民族国家 … シンガポールは中国からきた華人が多く、住んでいる人の75%以上を占めている。マレー人やインド系などの民族も一緒に暮らしている。税金が安いので、お金持ちに人気。中国系の子孫は「プラナカン」や「ババ」「ニョニャ」と呼ばれている。

 

・プラナカン料理やニョニャ料理 … 華人が多くやってきたマレー半島では、もともとの文化に中国の文化が合わさっていった。料理はそれがよく表れている。

シンガポールチキンライス 中国のチキンライスがマレー半島で進化した料理。蒸し鶏とごはんを甘酸っぱいソースでいただく。

 

・狭いので工業に力を入れる … 土地が狭く農業ができないシンガポールは、工業のためだけの島「ジュロン島」をつくった。世界中から会社を集め、国の経済を動かしている。埋立地を増やし、国を大きくしている。

 

・厳しい法律 … シンガポールは観光業もとても大切にしている。そこで、観光に来た人たちが嫌な思いをしないよう、国をきれいにする決まりがたくさんある。ガムを持ち込んだり、鳩にエサを与えるだけでも、罰金をとられる。

 

・厳しい教育 … とても小さなシンガポールが力を持った理由のひとつが教育で、小学校を卒業するときにテストがあり、その成績は大人になっても影響する。そのため、子供たちはみんな、幼いころから必死で勉強をしている。


インド

正式名称 インド共和国

首都   ニューデリー

面積   328469平方キロメートル(日本の約9)

人口   138000万人(2020)

主言語  ヒンディー語

 

 

中国の次に多い14億人近くの人が住んでいます。北部のガンジス川が流れる平野に、人口の3分の1が集まっています。インドは仏教やヒンドゥー教が生まれた国。ただイスラームの国だった時代もあります。このためインドの名物にはこれらの教えが深く関わっています。

・古くて大きな国 … 2つの川の近くで多くの文化が生まれた国です。

インダス川 イスラーム式のお墓、タージ・マハル

ガンジス川 インド最大の川。ここで体を清めると、自分のした悪いことも洗い流されると信じられています。

デカン高原 綿花の栽培が盛ん。

※インドと中国の国境の主張が異なる。

 

 

・ヒンドゥー教の身分制度が生活に影響 … インド人の約8割がヒンドゥー教を信じています。ヒンドゥー教では、生まれたときから身分が決まっていて、職業や結婚相手、住む場所などを自由に選べませんでした。このため、豊かな人と貧しい人の差がずっと埋められずにいます。公式にはこの「カースト制度」はやめていますが、今でも生活や考え方に根強く残っています。

 

・やはりカレーが有名 … スパイスやハーブをたくさん煮込んでつくる料理は、インドで昔から食べられてきました。イギリスの人はこれらを「カレー」とよび、世界に広めました。

 

・ヨガも名物 … ヨガはインドに古くから伝わる、心や体を安定させる修行法のひとつ。心を静めて決められたポーズをとります。

 

・インドの人たちが着る洋服 … サリーは1枚の布を体に巻き付けて着ます。クルタはゆったりとして裾が長いシャツです。

 

・インドの人は数学が得意 … インドの人は数字に強い民族です。「ゼロ」という考え方を正式に使い始めたのもインドの人でした。その歴史から、数学の教育に特に力を入れています。3桁のかけ算まで暗算ができる人もたくさんいます。

 

ITが発展 … 数学が得意、英語も話せるインド人。アメリカと協力してIT産業が発展しました。カーストにとらわれない仕事なので、多くの若者がITの仕事を志しました。

 

・家は暑さをしのぐことが一番大切 … 昔からのインドの家は、中庭が中心にあり、なるべく日陰で作業ができるよう、周りを建物で囲んでいます。都市部のマンションは、日当たりが良い部屋や上の階は暑いため人気がありません。

 

・困った人は助ける … インドの人は、おっとりとしたやさしい人が多く、困っていたら親切に助けてくれます。ただ、間違いも多く、時間にもおっとりで、バスや電車は1時間以上遅れることも。

 

 

・名前で呼び合う … ヒンドゥー教の身分制度が生活に残るインドでは、身分や宗教などが名字からわかってしまう場合があるため、同じ立場でつきあうために、仕事などでも名字ではなく名前で呼び合うことが多いです。